N's life

音楽とか読書とか,日々のあれこれ

【聴く】グリーグ ピアノ協奏曲,抒情小曲集.

ロイヤルフィルの廉価版シリーズから,James Judd指揮,Ronan O'Horaピアノで,グリーグのピアノ協奏曲と,抒情小曲集.
グリーグのピアノ協奏曲って,最初の「ちゃん!ちゃららん!ちゃららん,ちゃららん,ちゃららん・・・」が終わったら,あとはまあいいかみたいな印象を持ってた(グリーグ先生,ごめんなさい)のだけど,その認識はこの演奏で払しょくされました.オホラさん,巧いし音色がきれい.もちろんオケもよく鳴ってて,盤の音質も良好.

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【聴く】アナ・ヴィドヴィッチ

海外にCDを発注しておくと,忘れた頃にこそっとポストに入っていたりして嬉しい.

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クロアチアの天才ギタリスト,アナ・ヴィドヴィッチ.これは1996年,彼女が15歳の時の録音で,多分ファーストアルバム.15歳でこれだけ弾けるのがすごいのだけど,さすがに「よく弾きました」感はぬぐえない.
この3年後19歳の時のがNAXOSから出てるのだけど,ここではもう素敵な音色で歌ってる.

ギターリサイタル:アナ・ヴィドヴィッチ - 8.554563 - NML ナクソス・ミュージック・ライブラリー

すごく巧いのに,CDが少ないのが残念.もう一枚出てるのだけど,それもNAXOS

ときどき日本にリサイタルに来ているようなので,今度一度ナマを聴きに行こうと思う.

雑談

かつて麻生首相は,日本経済は全治3年と言って自分にやらせてほしいとした.それを,漢字が読めないとかつまらない理由で石持て追い払ってしまってしまい,あのような結果を招いたことについて,国民は反省してるのでしょうか.
安倍首相も神様ではないので,すべて正しいわけではないだろうし,気に入らない政策も多数あるかもしれない.事実に基づいた批判はあってもいいし,あるべきだけど,かつての愚をくり返さないことは大切だと思う.
日本を敵視する国の行いには何も言わず,自国の政治家ばかり非難するのは,ちょっとおかしいのではと思います.

【聴く】シューベルト・さすらい人幻想曲/田部京子

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 ピアニスト田部京子さんのファンです.密かに「タベキョー」と愛称で呼んでいるのは秘中の秘であります(笑).

 吸引力のある演奏というものがあります.たとえば,不謹慎にもBGMにして別なことをしていても,いつのまにかその演奏を聴くことに集中してしまうような.田部京子さんは,そういう演奏をする人のおひとりと思っています.

 決して過激であったり奇をてらったことをしているわけでなく,むしろとても丁寧に演奏される方.にも関わらず,聴くひとの意識を外に逸らさない,まさに吸引力を感じるのですね.奏でる音色は,強音でも角張らず,面取りをしたような独特の柔らかさがあります.

 さすらい人幻想曲では,音のエネルギーはやや高めにあって,主人公はかなり若い青年であるかのよう.紆余曲折のストーリー?を経て,終曲で爽やかに着地でした.カップリングは「楽興の時」.宝石箱の中のような,素敵な曲集.3曲目のロシア風のメロディは,いつもどこかで聴いたことがある気がするのだけど,どこで聴いたか思い出させない(笑).

【聴く】交響組曲 宇宙戦艦ヤマト

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一見LPレコードだけど,これは主要曲をシングルカットしたもの.シングルサイズながら,LPと同じ33回転.ジャケットの記載では78年発売のようだけど,多分これを買ったのは79年か80年頃.作曲者宮川泰氏自らオーケストレーションした作品群.プロデュースしたのはもちろん,かの西崎義展氏.毀誉褒貶はげしい(というか毀貶はげしい)方ではあるけど,テレビまんがのBGMをフルオーケストラで音楽作品にしたり,映画化したり,その実力は確かなものに思える.

音楽作品自体は,少なくともファンには感激の仕上がりになっている.名場面を連相させる曲がオーケストラで重厚に演奏され,そして川島かず子さんのスキャットが美しく響く.

すっかり想い出の1ページになっていたのだけど,最近CDで復刻しているらしいことを知って入手してみた.

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Blu-Ray spec という,音質のよいCDとして復刻されていた.多分相応のリマスタリングもされているのだと思う.開封してみると,注力しているのは音質だけでないことがわかる.

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ジャケットの裏がオリジナルLPからというだけでなく,なんと帯の裏が,オリジナルLPの帯の復刻になっている.CDのレーベル面もエンボスが施されていて,この商品の企画への力の入り方がひしひしと感じられる.宮川氏の曲に感動した世代が,社内でそれなりの地位を得て思い入れを実現できたのかもかもしれない.

 一旦サーバにリッピングしてからの再生なので,残念ながらBlu-rayの効果は不明.それでも,かなり丁寧にマスタリングされたことが感じられる音質だった.ただし,やや中高音よりのエネルギー分布.これは,元の録音がそうなのかもしれないし,宇宙を飛翔するドラマだからということで,そういうバランスにしたのかもしれない.後者だとしたら,たぶんそれは西崎氏の指示によるものかもしれない.宮川氏も西崎氏もすでに鬼籍の人となられているので確かめようはないけれど.

LPを買った人もそうでない人も,ヤマトが好きならぜひ入手して聴きたい1枚です.