N's life

音楽とか読書とか,日々のあれこれ

はじめて単身渡航したときのはなし

入社して5年目くらい,まだ20代の頃に,仕事でアメリカに単身渡航したことがあります.
当時TOEICの点数は,まぐれで470に届くか届かないかといったところ.
行き先は北米のビンガムトンという村でした.ニューヨークで国内便に乗り換えて行きます.
それ以前には,ツアーでオーストラリアに行ったことはあったものの,そもそも飛行機乗るのがその時2回目というとんでもない冒険でした.
予想通り?およそ起こりうるトラブルは全部起こったというか,なんというか.

成田の搭乗口で荷物を忘れて取りに戻ったのが始まり.
乗った飛行機はノースウェストかなんかで,もうその瞬間から日本語通じず.アルコールを頼まなかったら,甘党と思われたのかCAのおねえさんが,ゴディバのチョコ(当時は貴重品)を余計に1個くれたものの,迫り来る不安に味は覚えていません.

ニューヨークではニューアーク空港という巨大な空港で乗り換えでした.ここ,成田を3つくらいくっつけたような大きさで,国際線から国内線へはバスで移動します.
荷物を引きずってよちよちしてたら,空港係員のおばさまに捕まって,「あなた!(バッグの札を見て)ビンガムトンへ行くのね!だったら荷物をあそこで預けて,あなたはバスでターミナルBへ行くのよっ!」とまくしたてられました.
いや,ホントは何て言ってたのかわかんない(そんなヒアリング能力はなかった)のだけど,たぶんそう言ったんだろうなと.
で,言われたというか,指さされた方向へ荷物を預けに行ったら,筋肉ムキムキのお兄さんたちが腕組みして待ち構えていて,アジアの小市民な私はびびるのなんの.
次にバス乗り場を探すもよくわからず.空港の人らしきお兄さんに,「ほえあいず たあみなる・びー?」って聞いたら,たら,ぜんぜん通じず.「ウェアズ トゥアアミナルビィ?」とか言ってやっと通じるありさま.

ようやく国内便のターミナルまで着たものの,接続が悪くてここで6時間待ち!
まあ仕方が無いとぷらぷらしてたら,そのうちに乗る予定の飛行機の表示が「CANCELED」に.
えええっ?CANCELって,キャンセルって意味だよね??と,辞書を引きましたよ,まじで.
で,勇気を出してカウンターへ行って,(以下,原文のママ)
Could you help me? えっと(チケット出して)Is this air plane canceled??
とか,たぶん言ったら,おねえさんが,どんとウォーリー,あーちゃらこーうちゃら(さっぱりわからず)で,席を取ってあげるわ!(って多分言ったと思う)って,端末を操作して,チケットの裏に席番号を書いてくれました.
ええのんか?そんな適当で...
どうやら,機体を取り替えたみたいで,元の機体はキャンセルだった模様.

搭乗時間がきたら,なんと複数の飛行機にひとつのゲートで同時案内.
ほんとにこれ,ビンガムトンへ行くやつなのか,不安頂点!
何人かのおじさんに,ユーゴービンガムトン?とか聞きながら乗り込みました.
ちなみにプロペラ機...
乗ったら乗ったで,さっきカウンターのお姉さんに言われた席に,屈強そうなアングロサクソンのおじさんが座ってらっしゃる.
えええ?乗り間違えたか!と焦って,チケットを見せたら,回りの乗客が「ああ,リチェックだリチェックだ」と.(私:リチェックって何?)「アスクつーパーサー」(私:ああ,乗務員に聞けと.まあそうだよな)
ってなことで,客室乗務員のお兄さんに,りちぇっくらしいってチケットを見せたら,「ああ,その辺の空いてる席に座って~」と.おお,これがアメリカ品質か!

1時間ほどで無事ビンガムトンに着き,現地のソフトハウスの社長さんが迎えにきてくれました.
で,彼いわく,「(英語)おまえ,コンチネンタル(航空)なんかで来たのか!?あんなあぶないもの,このへんの人は絶対乗らないぞ」と.
いまさらそんなこと言われてもなあと,オリエンタルな薄笑みを浮かべながら,迫り来るさらなるトラブルに恐怖したのでした.
そしてそれは,つぎつぎ現実のものになって,ついには体調まで崩してホテルで寝込むまで経験することになったのでした.

 

(でもまあ,なんとかなって無事帰国で,今こうして笑い話にできてます)

つづく?