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【聴く】交響組曲 宇宙戦艦ヤマト

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一見LPレコードだけど,これは主要曲をシングルカットしたもの.シングルサイズながら,LPと同じ33回転.ジャケットの記載では78年発売のようだけど,多分これを買ったのは79年か80年頃.作曲者宮川泰氏自らオーケストレーションした作品群.プロデュースしたのはもちろん,かの西崎義展氏.毀誉褒貶はげしい(というか毀貶はげしい)方ではあるけど,テレビまんがのBGMをフルオーケストラで音楽作品にしたり,映画化したり,その実力は確かなものに思える.

音楽作品自体は,少なくともファンには感激の仕上がりになっている.名場面を連相させる曲がオーケストラで重厚に演奏され,そして川島かず子さんのスキャットが美しく響く.

すっかり想い出の1ページになっていたのだけど,最近CDで復刻しているらしいことを知って入手してみた.

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Blu-Ray spec という,音質のよいCDとして復刻されていた.多分相応のリマスタリングもされているのだと思う.開封してみると,注力しているのは音質だけでないことがわかる.

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ジャケットの裏がオリジナルLPからというだけでなく,なんと帯の裏が,オリジナルLPの帯の復刻になっている.CDのレーベル面もエンボスが施されていて,この商品の企画への力の入り方がひしひしと感じられる.宮川氏の曲に感動した世代が,社内でそれなりの地位を得て思い入れを実現できたのかもかもしれない.

 一旦サーバにリッピングしてからの再生なので,残念ながらBlu-rayの効果は不明.それでも,かなり丁寧にマスタリングされたことが感じられる音質だった.ただし,やや中高音よりのエネルギー分布.これは,元の録音がそうなのかもしれないし,宇宙を飛翔するドラマだからということで,そういうバランスにしたのかもしれない.後者だとしたら,たぶんそれは西崎氏の指示によるものかもしれない.宮川氏も西崎氏もすでに鬼籍の人となられているので確かめようはないけれど.

LPを買った人もそうでない人も,ヤマトが好きならぜひ入手して聴きたい1枚です.